本日3月3日は桃の節句です。古代より奇数は「陽数」、偶数は「陰数」という考え方があり奇数(陽数)がゾロ目となる日は特別な日として節句が行われています。

1月1日、正確には1月7日が七草の節句、5月5日菖蒲(端午)の節句、7月7日七夕の節句、9月9日菊の節句となっています。七五三もその由来になります。

これは陰陽五行思想に関係し、特に9月9日「陽の極まった数の重日」という意味で「重陽」と呼ばれます。

私、永峯が薬膳学を学ばせていただいた学院のHPがリニューアルされました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当時、農産加工品の製造に携わっていましたが、出張先の香港、台湾、韓国、ベトナム、中国などアジア圏の食文化に興味が湧き、なぜこの料理にはこの素材が使われているのか、亜熱帯地方においては必ず食す香草・薬草の意味など、ローカル店を食べ歩いて質問攻めをしていたことを思い出します。カタコトの現地語と身振り手振りで困った日本人だと思われてたんじゃないかなあと思います。

そしてどの国にも共通していたことがその土地の気候風土・体質になぞられたものであったということです。これを機にさまざまな国の食文化を調べて行くことになりますが、その中で『薬膳』のワードにたどり着きました。今思うと必然ですね。日本で薬膳が学べる学校があると知り、即入学することになります。初めのうちは全く意味も内容も理解できず匙を投げそうな勢いでしたが、ある線を越えると急に面白く、楽しくなってくるのが薬膳学です。今回リニューアルの本草薬膳学院HPに私永峯も僭越ながらご紹介いただいております。よろしければ覗いてみてください。これまでの経緯・現在・これからの思いなど綴っております。

本草薬膳学院HP

https://honzou.jp/

前回は木火土金水の相生・相剋について勉強しました。下の表は、木・火・土・金・水それぞれの特性についてまとめたものです。例えば五行の「木」の季節の特性(五季)は春、味の特性(五味)は酸味、臓器(五臓)は肝臓、、というふうに見ていきます。この表を「五行色体表(ごぎょうしきたいひょう)」といいます。

例えば五季、五味、五臓、これを前回の図に落とし込むと、

こうなります。

は肝臓を傷めやすい季節で、適度な酸味を摂りを養生します。

は心臓を傷めやすい季節で、適度な苦味を摂りを養生します。という考え方になります。

日常の食事においても五味をバランス良く「適度」な量を体に摂り入れることで相生関係により各臓器がグルグル順調に働き体調が良い状態を生み出します。

反対に「過度」になりすぎると相剋関係が発生します。

酸味を摂りすぎると肝が弱り、さらに胃の調子が悪くなります。辛味を摂りすぎると肺が痛み、肝臓の調子が悪くなります。たとえば酒は辛味に分類され、飲みすぎると肝臓を傷めて、そこから負の連鎖が発生してしまいます。この相剋を補う方法として二味・三味の法則という考え方があり、たとえばお酒を飲むときは、酸味の酢の物や梅干しを付け合わせに出すようにします。

また、酸味のお酢に相剋の甘みを足したのが甘酢で二味、さらに相剋の塩味(醤油)を足したのが三杯酢(三味)となり五臓を労わる最高の組み合わせになっていたり、昔から日本の食文化にも五行の考えが溶け込んでいるのが分かります。

この五行学は飛鳥時代に日本に伝わったとされ、日本の伝統文化にも見ることができます。

・年賀状の干支は陰陽五行。
・七五三も陰陽五行。
・相撲の四隅にさがっている房 (青・赤・白・黒)(黄は土で土俵)。
・還暦の由来も陰陽五行(十干を木火土金水に分類し、十二支と組み合わせると5×12=60)
・土用のうなぎ                                              ・曜日も陰陽五行(木火土金水+陰(月)陽(日))                                  ・茶室の4畳半(木火土金水の風水学)                                          ・こいのぼりの吹き流し(五色)                                       ・太巻きの中の具材(五色)                                         ・青春の文字(人生の春は青い)などなど、、

・・・次回へつづきます。

五行とは、「木」「火」「土」「金」「水」を表しています。続けて読んで、もっかどこん(きん)すいと言ったりします。こうやって覚えておくと順序も間違えないと思います。古代の人達は、この5つの物質で自然や人体を説明していました。この五行から季節・臓器・食物・味付け・方位・色など結びつけていきます。この図を押さえると薬膳養生料理を組み立てることができるようになります。

                                                         

  ≪特徴≫          ≪相生≫               ≪相剋≫

「木」は伸びる。    木は燃やすと火を生む。      木は土の養分を摂りやっつける。

「火」は熱い。     火は燃えると灰となり土を生む   火は金を溶かしやっつける。

「土」は育てる。    土の中では金鉱が生まれる。    土は水をせき止めやっつける。

「金」は固い。     金鉱(鉱脈)では水が生まれる。  金(金物)は木を伐りやっつける。

「水」は潤す      水は木を育てる。         水は火を消しやっつける。

 

相生(そうせい)は文字通り”生む”です。生む方向性を示しています。相剋(そうこく)は剋する”やっつける”方向性を示しています。ひとつ飛びになっています。

とかく、この関係性を覚えます。この五角形図を丸暗記しましょう。次回からこの基本五行がどんどん深みを増していきます。後々触れていきますがこの五行学は風水や占いなどにもつながり、すごく面白くなっていきます。まずは相生・相剋、しっかりと理解していきましょう。

 

3月20日春分を迎えます。1年を24等分した二十四節気のうちの1つで「自然をたたえ、生物をいつくしむ」ことを趣旨としています。昼と夜の長さがほぼ同じになる日でもあります。

また、春分は陰陽転化(いんようてんか)といって、陰と陽が入れ替わる日でもあります。1日で見ると昼間は陽に位置し、夜間は陰となります。春分を境に昼間の時間が長くなっていくので陰消陽長(いんしょうようちょう)となり、新たな循環期を迎えることとなります。

この概念を「陰陽学説」といいます。

すべての物事には表と裏があり、互いに依存して存在していることを言っています。昼と夜、男と女、日と月、明と暗、上と下、左と右、東と西、背と腹、前と後、、のように対立・対極の面が伺えます。しかし、どちらが欠けても存在できません。対立する両面を持ちながら統一されてバランスを保っています。

人間の呼吸で例えると、呼気は出すことであり「陽」、吸気は入れることであり「陰」。片方だけでは成り立ちません。呼気と吸気は互いに依存しあって存在しています。どちらかが不足したり、増大したりするとバランスが崩れます。自然界でも人間の体でもこのバランスを保ち存在している、という考えが陰陽学説になります。

以前、冬季オリンピックで羽生くんが陰陽師(おんみょうじ)の演目で見事金メダルに輝きましたが、この”陰陽師”は陰陽学説と五行学説に加え、天文学、暦学、易学、時計を含み占術・祈祷を行っていた日本独自の職でありました。安倍晴明(あべのせいめい)が有名ですね。

次回から五行学説について触れていきたいと思います。薬膳学を習得するにあたり必ずおさえておくべき理論です。なるべく分かりやすくかみ砕いてご説明いたしますので一緒に勉強していきましょう。

 

 

 

 

生薬(漢方薬)の配合はこの君臣佐使(くんしんさし)と七情(しちじょう)という独特な組立理論のもとにおこなわれています。この序列はとても興味深く、統制のとれたチームになります。

君(主体となるもの)

臣(君の相乗効果となるもの)

佐(君・臣の補佐役)

使(君臣・佐の調和役)

それぞれの相関性をみてみると、会社組織や政治なども連想させます。私も、薬膳処方ではこの理論で器やお膳の中でチームを組み立てます。たとえば血虚症の方には血を補う補血類を君に、次に補った血を流す化瘀・理気類を臣に、といった具合になります。使は調理法・味付けとなります。

先日はとある企業様で講習会を行わせていただきましたが、終盤、経営サイドの方々との雑談のなかで五行学と君臣佐使を取り入れた社内チームの作り方のお話をさせていただきました。皆さん興味深々で本題よりも質問攻めに、、そして、なぜか当てはまる人事にびっくりされていました。あらゆる場面で役立てる理論だとあらためて感じています。

 

 

列島寒波に覆われ、ここ鹿児島県霧島市でも雪がちらついています。薬膳小町がある牧園町は標高350~400M程で、1500M級の霧島連山の麓に位置します。山々も雪化粧されいつもと違う雰囲気があります。大雪の被害に遭われている地域のニュースを毎日目にしますが、これ以上被害が大きくならないこと切に願います。

お粥のキット「美」「活」「気」「血」「水」の5種発売となりました。こまち農園の霧島米、雑穀類、九州産の乾燥野菜で薬膳配伍しております。お粥は禅宗で10の功徳があるとされます。【粥有十利】しゅうゆうじり”といいます。

一、 【色】 体の血つやが良くなり
二、 【力】 気力を増し
三、 【寿】 長命となり
四、 【楽】 食べ過ぎとならず体が安楽
五、【詞清辯】 言葉が清く爽やかになり
六、【宿食除】 前に食べたものが残らず胸やけもせず
七、 【風除】 風邪を引かず
八、 【飢消】 消化よく栄養となって飢えを消し
九、 【渇消】 のどの渇きを止め
十、【大小便調適】 便通も良い

現代では、低カロリーで腹持ちも良いことからダイエット食や腸活にも用いられています。

 

薬膳小町お粥キットは野菜たっぷりで満足感のあるお粥に仕上がります。乾燥野菜はうま味が凝縮していて煮出すと大変美味しい出汁がでます。その食感もお楽しみいただけたらと思います。作り方等々は商品ページに掲載しておりますのでご覧くださいませ。よろしくお願いいたします。

 

新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

少し人出が落ち着いた1月5日早朝、地元霧島神宮へ参拝に行ってきました。普段からあまり御神籤をひくこともないのですが、今年はなんとなく目にとまり100円を入れ、指腹に留まった御神籤を引き上げました。

 

「うけたおやくめひとすじに~唯(ただ)ひたむきに受けた務めを根かぎり精一杯はげみなさい。」

 

叱咤されている感覚がして、うけたおやくめ、受けた務め、、この言葉の真意を考えながら車へ乗り込み職場へ戻りました。そして今年はこの教を前に進んでいこうと決め車を降りました。

 

先行が良くなるとか悪くなるとか、良くなった悪くなったという言葉も自分の行動感覚のうえに作られた解釈であって、口にしていた自分の言動を思うとなんだかバツが悪いです。うけたおやくめ、、新年早々身の引き締まる言葉をいただきました。

2020、まいったな

っていうパトスがこびりつく。大掃除とともに一掃したいものですが、ひっぺがそうにもくっついている。この季節、忘年会もなくなり、正月の集まりもなくなり、友人との再会も遠のき、楽しく集っていた思い出だけが頭をよぎり、分かってはいるけど寂しい感情に浸ってしまいます。

感情と身体が陰性(-)に偏りがちです。これを中庸(0)にもっていくとなるとなかなか手強い。なんでもいいから心のヨリドコロ(+)をもつことが一つの策になると思います。

私の場合はヨリドコロが空想の世界なので、ボーっとしている時間が多いです。よく言われます。だけど自分の行動スイッチをいれる手立てになっているのは間違いないです。

先の読めない状況の中で動いていくのはリスキーな感じもしますが、来年は状況が好転することを祈願しつつ進んでいきたいと思います。年の瀬、体調くずされないよう皆さまお体ご自愛ください。

2021、もどったな に期待します。 

 

薬膳小町 永峯

 

 

 

 

 

 

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